どーも!
しゃんばりです!今日もライテク図書館にお越し頂きありがとうございます!!
読者の皆さんは、モトジムカーナ初心者がまず最初に練習すべきことは何だと思いますか?
8の字でしょうか?
ブレーキングでしょうか?
回転(モトジムカーナ特有の走り方)でしょうか?
とにかくタイムアタックでしょうか?
今回は、速くなりたい“だけ”ではなく、
「上手くなりたい」という想い胸にモトジムカーナの世界に飛び込んで来て下さった初心者の方に向けた「最初にすべき練習」をお伝えしていきたいと思います!
この記事を読むとこんなことが分かります
- 実はみんな教習所で経験している!?
- 急制動と目標制動の違い
- 実は難しい目標制動!?
- モトジムカーナは目標制動の連続
- 目標制動の練習が与える副産物=接地感
- 目標制動の練習方法
実はみんな教習所で経験している!?
モトジムカーナ初心者の方が、まず最初に練習すべきことは大きく分けて2つあります。
そしてそのうちの1つは、既に教習所で皆さん経験済みのアレです!
一体なんだかわかりますか?
実は、急制動です。
小型自動二輪の免許を取得された方は30km/hで走行してきて、決められた地点から8m以内に停止。
普通自動二輪・大型自動二輪の免許を取得された方なら40km/hで走行してきて、決められた地点から11m以内に停止するように教わったかと思います。
お、思い出してきましたか?笑
これと非常に似た練習方法として「目標制動」というものがあり、初心者が上達を目指すにあたり必須スキルとなります。
急制動と目標制動の違い
厳密には教習所で求められる「〇m以内に停止しろ」というのは、広義では目標制動にあたるのですが、今回は分かりやすさ重視で「急制動」と「目標制動」は別物と定義してご説明しますね♪
さて、そもそも教習所で急制動の練習をさせられるのはなぜでしょう?
そう。ひとたび公道に出てしまうと、何が飛び出してくるかわからない。
常に「かもしれない運転」を要求される過酷な環境です。
従って、万が一、道路上にカメが飛び出してきても、マリオカートのように飛んでいかずに済むように、慌てず、安定して停止できるスキルが求められるわけです。
つまり、教習所で急制動の練習をする主目的は
「転ばず、タイヤもロックさせず、なるべく短い距離で止まれるようになる」です。
そうは言っても短い距離ってどのくらいよ?
となるので、判断基準として30km/h走行時に8m、40km/h走行時に11mと定められているわけですね。
では、目標制動との違いは何でしょうか?
たとえば、横断歩道のそばで渡りたそうに佇んでいるご老人がいらっしゃったとします。
心優しい読者の皆さんは、当然、横断歩道手前の停止線で止まって差し上げますね?
(あ、もし心優しくないとしても停止してくださいね。法律で義務付けられています。笑)
これが目標制動です。
「あそこで止まるぞ」と、停止位置を定めて、そこに合わせてブレーキをかけ始める場所やブレーキをかける強さを調整し、定めた停止位置でしっかりと停止する。
これこそ目標制動です。
目標制動より急制動の方が難しいんじゃないの?
なのに急制動じゃなくて目標制動を練習するの?
そう思ったそこのあなた!いい質問です!!
上記のシーンであれば、目標制動よりも急制動の方が難しいです。
それでも目標制動を練習した方が良い理由をご説明致します♪
実は難しい目標制動!?
既にモトジムカーナに興味を持って下さった読者の皆さんであれば、上記の横断歩道の例において停止線の手前で止まることはそんなに難しくないかと思います。
では次のようなシーンだったらどうでしょうか?
あなたはスロットル全開で海に向かって加速し続けています。
そして、あなたのライバルも同様にスロットル全開で海に向かって加速し続けています。
この勝負は先にブレーキを握った方の負け。
勝った方がこの町の番長の座を獲得することができます。知らんけど。
もちろん海に落ちたらメンツ丸つぶれです。知らんけど。
さぁ、あなたはライバルよりも遅くブレーキを握り、且つ岸壁直上で止まることはできますか?
これが目標制動の最も難しい例です。
恐らく教習所で求められる急制動よりも難しいと感じる方がほとんどなのではないでしょうか?
モトジムカーナは目標制動の連続
まずはこちらの動画をご覧ください。
最も分かりやすい目標制動の例として、「ゴールエリアでの停止」があります。
サーキットやモトクロス、エンデューロなど、様々なモータースポーツが存在する中で、ゴールラインで停止を要求される種目(タイムを競うレース)は割と珍しいのではないでしょうか?
大抵の種目はゴールラインを通過すれば順位が確定しますからね。
しかし、モトジムカーナではゴールエリア内で停止できなかった場合、ペナルティとして3秒加算されます。
上の動画では2分26秒あたりがその実例になります。
また、初心者の方の中にはまだイメージするのが難しいという方もいらっしゃるかもしれませんが、実はパイロンをターンする前も、目標制動をしているのです。
え?ゴールエリア以外止まってないのに目標制動してるってどういうこと?
と思った方もいらっしゃるかと思います。
実は、狙った位置に「停止する」だけが目標制動ではないのです。
例えば、
パイロンの周りを最速で旋回する為には、パイロンの手前で車速が10km/h以下になっている必要があると仮定します。
しかし、モトジムカーナはタイムを競う競技ですから、10km/h以下とは言っても8km/hや5km/hまで減速してしまってはタイムをロスしてしまいます。
限りなく10km/hに近い速度でパイロンを通過したいのです。
なら常に10km/hで走ればいいじゃん!ともなりませんよね?
パイロンの周りを旋回している時以外(直線)は全開で加速した方がタイムが早いに決まっています。
つまり、さっきはライバルより遅くブレーキを握り、岸壁で0km/hを目指していたのが、
今回はライバルより遅くブレーキを握り、岸壁で10km/hぴったりを目指す戦いに変わった。というだけで、本質的にやっていることは同じなのです!
目標制動の練習が与える副産物=接地感
ここまでのご説明で、目標制動がモトジムカーナに必要なスキルであることはある程度分かって頂けたかと思いますが、「モトジムカーナ初心者が最初に練習すべきこと」と豪語してた割に、裏付けとしてはちょっと弱いな。と感じた方もいるかもしれません。
そこで、目標制動の練習が与えてくれる副産物についてもご紹介させて下さい。
皆さんは「接地感」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ライディングを上達させる上でこの「接地感」を感じたことがあるかどうかは非常に重要なファクターなのですが、そもそも接地感とはどういう感覚なのかすらわからないという方も多いのではないでしょうか?
言語化するのは非常に難しいのですが、平たく言ってしまうと、「タイヤが路面をしっかりと掴んでくれているような感覚」です。
少しイメージしやすいように、消しゴムを思い浮かべてみて下さい。
消しゴムを机の上に置き、
・軽く手を添えて机の上を滑らせようとした場合
・手で机に強く押し付けて滑らせようとした場合
後者の方が消しゴムが机にグッと食いつくような感覚を感じますよね?
バイクのタイヤも同様に、強い力で地面に押し付けてあげると「グッと食いつくような感覚」がするのです。
これが「接地感」だと思って頂いて差し支えありません。
そして、先ほどの目標制動の練習が、この「接地感」を体感するのに非常に安全且つ分かりやすいのです。
更に、
この「接地感」が上手く感じ取れるようになると、
次第にそれは「安心感」へと変わってきます。
「タイヤがいつ滑るか分からない」という不安や恐怖にも似た感覚から、タイヤが地面に「グッと食いつくような感覚」が感じられるように変わってきたらちょっと安心できますよね?
更に更に、
「接地感」により「安心感」が得られるようになってくると、
次第に「もう少し攻めてみよう」という気持ちが持てるようになってきます。
「タイヤがいつ滑るか分からない」という不安や恐怖にも似た感覚がある内は、なかなか攻めてみようと思うのは難しいと思いますが、タイヤが地面に「グッと食いつくような感覚」が常に感じられるようになってきたらちょっと攻めてみても大丈夫かも?と思えてきますよね!
で、
この「接地感」による「安心感」を感じられている人とそうでない人の間に現れる最も大きな差が「怪我をしやすいかどうか」です
「接地感」が常に感じられるようになってくると、「接地感が無い」ということにも気付けるようになります。
一方、「接地感」を上手く感じられてない人は、当然「接地感が無い」ということも上手く感じることができません。
従って、「あ、これ以上頑張ったらそろそろ転びそうかも」という感覚が前者には感じられ、後者には感じられない為、前者は事前に転倒を避けることができたり、仮に転倒してしまったとしてもほとんど怪我をしない場合が多いです。
逆に後者の場合は、「気づいたら転倒してしまう」といったことが多く、「なぜ転倒してしまったのか」もわからない。という場合が多く、不意の転倒により怪我を負ってしまうケースもしばしばあります。
こんな偉そうに語っている筆者も、初めて直線スラロームを練習した際になぜかフロントタイヤがスリップダウンし、気づいたら車両と地面の間に足を挟まれていた。という経験があります。
幸いにもレーシングブーツを履いていたため捻挫程度で済みましたが、スニーカーやツーリングシューズのような防御力の高くない靴を履いていたら骨折していたかもしれません。
目標制動の練習方法
さて、ここまでで
・モトジムカーナにおいて目標制動が頻出であること
・目標制動を練習することで「接地感」を学べること
・「接地感」が感じられると、転倒や怪我のリスクを減らせること
がお分かり頂けたかと思います。
で、どうやって練習すればいいの?
とお思いの方も多いかと思いますので、オススメの練習方法をご紹介したいと思います!
1. 練習場所を確保する
まず初めに「安全に練習できる場所」を確保しましょう。
お近くにモトジムカーナの練習会を開催している場所があれば、それを活用するのがベストです。
もし近場で開催されている練習会がわからない・・・
という方は下記サイトを参考にしてみて下さい♪
全国各地の練習会や大会がいつどこで行われる予定なのかを網羅的に把握することができます!
https://motogymkhana.info/
目標制動を練習する為だけに練習会に参加するのは敷居が高いよ・・・
という方は、練習場を借りるという手もあります!
【例】
https://hiraoyama.heteml.net/
https://www.autoby.jp/_ct/17469470
https://ameblo.jp/kawako77/entry-12778604275.html
ちなみに筆者の勤務先では、従業員の安全運転技量向上という名目で会社の駐車場をお借りし、練習の場を設けたりもしているので、もしご自身の所属する会社に相談できそうであれば、そういった交渉をしてみるのもアリかも?しれません。
2. 目印を用意する
目標制動をするには目標(目印)が必要になります。
練習会に参加する場合/練習場で練習する場合
8の字エリアやフリーエリアなどに置いてあるパイロンを活用する
練習会の規模や目的によっては、
目標制動の練習をすることで周りに迷惑をかけてしまう恐れがあります。
必ず事前に主催者または運営の方に「目標制動の練習をしたい旨」を伝え、
「目標制動の練習をしても差し支えないエリア」を確認した上で承諾を取ってから行いましょう。
(参加者はお客様ではありません。主催者も参加者も全員が気持ちよく練習会を終えられるように配慮することが大切です♪)
私有地で練習する場合
・空き缶やペットボトルを活用する
・自身でパイロンを用意する
3. 減速の仕方によって「グッと食いつくような感覚」が変わることを知る
練習会や練習場の8の字エリアで行う場合、下の図のようにパイロンが2本1組で置かれていると思います。
私有地での練習で空き缶やペットボトルで行う場合は、同様に2本用意し、十分な間隔をあけて置きましょう。最低でも成人男性の大股10歩分程度の間隔をあけると良いでしょう。
練習会や練習場の8の字エリアで行う場合はそこまで広い間隔が確保できない場合がありますが、勝手にパイロンを移動するのはNGです。
基本的には設置された間隔のまま行うのがベターですが、どうしても間隔を広げたい場合には主催者または運営の方に相談しましょう。
図の右側のパイロンから左側のパイロンに向かって加速していき、左側のパイロンの真横で停止する練習を行います。
この時、最初から急加速や急減速を行うとスリップダウンするリスクがある為、まずは穏やかに加速し、エンジンブレーキだけで減速し、停止間際だけブレーキを使うようにします。
次に、同様に加速は穏やかにしつつも、減速時にフロントブレーキのみを使い、穏やかに減速、停止します。
タイヤも身体もある程度温まってきたら、そこから徐々にフロントブレーキを強めていきます。
この時、リアブレーキはあえて使わない方がフロントの接地感を感じやすいと思いますが、もしフロントブレーキだけで減速するのが恐いと感じる場合はリアブレーキを併用してもOKです。
そして最終的には全開加速した後、急制動を行います。
この時、急制動に意識が行き過ぎて停止位置がパイロンの真横からズレないように留意します。
あくまでも目標制動なので、パイロンの真横に止まるように意識しつつ、どれだけ短い距離で止まれるのかを確かめる。といったイメージです。
※フロントブレーキのみでの急制動はフロントブレーキロックによる転倒のリスクがあるので十分に注意して行ってください。
後編に続く!!
冒頭で「モトジムカーナ初心者の方が、まず最初に練習すべきことは大きく分けて2つあります。」と記載しましたが、思いのほか記事が長くなってしまったので、まだご紹介できていない1つは別の記事に書かせて頂きました♪
よろしければ是非ご覧になって下さい♪
おわりに
今回は「モトジムカーナ初心者が最初に練習すべきこと」ということでご説明してみました。
簡単にまとめると、
1. 最初に練習すべきことは大きく分けて2つある
2. そのうちの1つは「目標制動」である
3. 目標制動を練習することで「接地感」を学べる
4. 「接地感」が感じられると、転倒や怪我のリスクを減らせる
ということがご理解頂けたかと思います。
いかがだったでしょうか?
もしご意見やご質問などありましたら、お気軽にコメント頂けますと嬉しいです♪
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました!!
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