どーも!しゃんばりです!
今日もライテク図書館にお越し頂きありがとうございます!!
前回こちらの記事でご紹介した通り、
まさかのフロントフォークが底づいていたという失態に気づき、
急遽油面を37mmも上げることになったわけですが・・・
↑この日は残念ながら走行時間切れで、
油面高さを125mm、120mmの2種類しか試せていませんでした。
そこで今回は、油面115mmを試した結果をご報告するとともに、
スタビライザーって本当に効果があるのか!?
についても併せて検証してきたので、
インプレッションと併せてその効果の是非についてご説明していきたいと思います♪
この記事を読むとこんなことがわかります
- 油面高さを120→115mmにして0.8秒タイムアップ!
- 正立フォークは剛性が低い
- スタビライザーをつけると曲がらなくなる!?
- スタビライザーをポン付けするだけで0.5秒タイムアップ!!
- 安物でも意外とちゃんと効果を体感できた♪
- 最後にタイヤをQ5からスパコルに変えたら驚きの結果が!?
油面高さを120→115mmにして0.8秒タイムアップ!
桜が満開に咲き誇るキョウセイドライバーランドにて開催された、
KRiSP(二輪安全運転練習会)に参加してきました♪

今回のToDoは、
・前回やりきれなかった油面高さの更なるUP
・スタビライザーの効果検証
・JAGE杯に向けたタイヤテスト
の3つ!
まずは現状確認の為、
前回PPS(パイロンパーク鈴鹿)で出したベストセッティングのままアタックしてみます♪
2本アタックした結果は
1本目:1分29秒294(ミスコース)
2本目:1分22秒598
1本目はコースを間違えてしまったものの、
2本目は周りのA級入賞常連選手と比べても1秒落ち以内に入っており、上出来なタイム!
PPSのコース設定が非常にバランス良かったおかげで、
速度レンジの高いKRiSPのコースでもほとんど違和感なく攻めていくことができました♪
正直、PPSとKRiSPでは速度レンジが大きく異なるので、
本題の油面調整に入る前に多少のセッティング微調整が必要になるかな?
と想定していたのですが、これは嬉しい誤算でした♪
早速油面調整に移行します!

元々の油面高さは前回PPSで調整した120mm。
そして調整後は5mmアップの115mmです!
油面を上げた分フロントフォークのストローク量が減る為、
コーナー進入時に前上がりな車両姿勢になる=少し突き出し量を増やしてあげる必要があるかな?
と考え、元々4mmだった突き出しを5mmに変更しました!
油面を5mm上げたとしても、ストローク量が5mm減るわけじゃないので注意!
そしてこの仕様で再度アタックしてみると、予想通りフィーリングは更に改善!
特にフルロックターン時のフロントの接地感・安心感が上がっています♪
タイムも約0.9秒も更新し21秒719をマーク!
油面と突き出しだけで1秒近くも早くなるなんて・・・サスセッティングは奥深い・・・
正立フォークは剛性が低い
さて、突然ですが、ここ十数年スーパースポーツバイクはなぜ
倒立フロントフォークをよく採用しているのかご存じでしょうか?
もちろん理由はいくつかあるのですが、
そのうちのひとつに「剛性」が挙げられます。
もしかしたら読者の皆さんも正立フォークより倒立フォークの方が剛性が高い
という話を聞いたことがあるかもしれませんが、その理由を説明できますか?
倒立フォークが成立フォークに比べて高剛性である根拠は大きく分けて2つあります。
①正立フォークは支点付近が細く、力点付近が太いのに対し、
倒立フォークは支点付近が太く、力点付近が細い
②正立フォークは支点でインナーチューブとアウターチューブがラップしないが、
倒立フォークは支点でインナーチューブとアウターチューブがラップする
まず①の支点付近の径と力点付近の径の関係ですが、
少しイメージしやすくする為に、まずはこちらの画像をご覧ください♪

出典:https://sportsbull.jp/p/1738503/
飛板飛込競技の踏み切りの瞬間って、台がこんな感じで変形しますよね!
逆に、下の絵のように先端だけ変形していたら何か違和感ないですか?

これは、
長い板の先端に力をかけた時、
最も変形しやすい場所は必ず根本(支点)付近である。
ということを示しています。

あのー・・・
あんま難しい話されてもわかんないんですが。。。って方は
根本が太く、先端が細い形状の方が理にかなっている。
ということだけ覚えてくれたらそれでOKです♪


こういった橋が大抵、岸(支点)に近いところが太くて、
岸から遠いところが細くなっているのも同様の理由からです♪
では、実際にフロントフォークはどんな形状になっているでしょうか?
アンダーブラケットが支点にあたり、アクスルの刺さる部分が力点に当たります。


さっきの例を理解できている方ならもうお分かりですね♪
倒立フォークは支点(アンダーブラケット)付近が太くなっているが、
正立フォークは逆に支点(アンダーブラケット)付近が細くなっている。
つまり、先ほどの飛び込み台のように、
正立フォークは根本がぐにゃぐにゃ曲がりやすい構造になってしまっている。
ということです。
そして実は、
正立フォークはストロークした時、
この根本ぐにゃぐにゃを更に助長するような構造になってしまっている
というのが更にミソです!
これが冒頭で
倒立フォークが成立フォークに比べて高剛性である根拠として2つ挙げたうちの②番
②正立フォークは支点でインナーチューブとアウターチューブがラップしないが、
倒立フォークは支点でインナーチューブとアウターチューブがラップする
についてです♪

皆さんお菓子などのパッケージに、こんな切れ込みを見たことがありますよね?
これは、この切れ込み部分に力が集中し、ここから千切れやすいように工夫している。
というのは皆さんご存じの通りです。
では、続いてこちらをご覧ください。

左が正立フォークの断面、右が倒立フォークの断面の絵だと思って下さい♪
通常、正立フォークと倒立フォークはそれぞれこんな位置関係になっているのですが、
例えばコーナーの進入時などにフォークがボトム付近までストロークすると、、、

正立フォークと倒立フォークの断面はそれぞれこんな感じになります。
あれ?
なんか既視感ありませんか?

そうなんです!
正立フォークの方はアンダーブラケットとアウターチューブの間で、
お菓子の切れ込み形状ができてしまうんです!
もちろん倒立フォークもお菓子の切れ込み形状はできるのですが、
それが支点から遠いところである。というのに加えて、
倒立フォークは支点付近でインナーチューブとアウターチューブがラップしており、
二重構造のようになってより強靭な状態になっている。
というのがお分かり頂けるでしょうか?


これらが、
正立フォークは剛性が低く、倒立フォークは剛性が高い
と言われる主要因です。
※厳密にはインナーチューブとアウターチューブは材質が異なる為、
剛性を語る際には太さだけでなくヤング率も考慮する必要がありますが、
今回は分かりやすさ重視で太さだけに言及しています。ご注意下さい。
スタビライザーをつけると曲がらなくなる!?
上記のような根本ぐにゃぐにゃ現象を完全に解消することはできないのですが、
捩じり方向の荷重に対して多少の補強の役目を担ってくれるのがこのスタビライザーです!

このように、アンダーブラケットとアクスルシャフトの中間地点あたりを橋渡ししてあげることで、
雑巾絞りのように捩じられる力に対するぐにゃぐにゃ現象を抑えることができます。

ですが、巷ではこんなことを囁かれることも。
・スタビライザーをつけると曲がらなくなる
・スタビライザーをつけるとフォークの動きを阻害する
果たしてこれらの噂は本当なのでしょうか?
早速試してみましょう!!
スタビライザーをポン付けするだけで0.5秒タイムアップ!!
結論から先にお伝えすると、
スタビライザーをつける前のベストタイムは21秒719
スタビライザーをつけた後のベストタイムは21秒226
でした!
この日のトップタイムが78秒778でしたので、
0.5秒のタイムアップはタイム比にすると0.6%以上に相当します!!
例えるなら、
105.5%でB級昇格を逃していたC1選手が、
ただスタビライザーをつけただけでB級に昇格できるくらいのインパクトです!!
凄くないですか!?
そんなスタビライザーをつけて走ったベスト動画がこちらです。
タイムだけでなく、フィーリングも明確に変化しました。
確かに、付けて走り始めた最初の印象は「曲がらなくなったな」でした。
でも、攻め込んで走ってみると、それは決してネガティブな印象ではありませんでした。
なぜなら「曲がらなくなった」ことにより、
「今までライダーが要求している以上に曲がってしまっていたんだ」
ということに気づけたからです。
言い換えれば、
「要求以上に曲がってしまうことがなくなった」ことにより、
「意図通りに曲げていけるようになった」
という印象です。
例えばコーナーの進入時、
スタビライザーをつける前は前回りが荷重に負けてしなってしまうのが気になって、
それ以上曲げようとする操作ができなかったのが、
スタビライザーをつけたことによって、今まで以上に積極的に荷重をかけていくことができ、
結果的にコーナーでのボトムスピードを上げられるようになった。
且つ、狙ったラインに乗せて走りやすくなった。
と感じました。
激安スタビライザーでもちゃんと効果を体感できた♪
スタビライザーって、ネットで調べてみると高いものは2万円前後のものから、
安いものだと5千円を切るようなものまで存在します
4/22追記
今回筆者が購入したものと同じものは既に完売となってしまったようですので、
価格帯の近い製品のリンクを貼っておきます。

何万円もするような高価なものを購入したわけではありませんでしたが、上記の通りしっかりと効果を体感することができ、サスの動きが阻害されるような背反も感じませんでした。
正直な話、
成立フォークが採用されているミドルクラスの車両でジムカーナをしている選手は、
問答無用で最初からつけてもいいんじゃないか?
と思うほど、恩恵を感じました。
現代のジムカーナ界で比較的台数の多い正立フォーク採用車種というと、
NSR、Z400、旧型のMT-25・MT-03、VTR250あたりでしょうか?
NSRはVTRとフォーク径が同じ割に車重は20kg前後軽いので、もしかしたら不要かもしれませんが、
車重が比較的重めなZ400や、フォーク径の細いMT-25・MT-03(旧型)などは
一度試してみる価値があるかも?しれません!
最後にタイヤをQ5からスパコルに変えたら驚きの結果が!?
前回の記事でも書いた通り、
フロントタイヤをα13SPにするか、Q5にするかで非常に悩んでおりましたが、
4/13に開催予定のJAGE杯は今シーズンからレギュレーションが変更され、
これまでDunlop しか使えなかったのに対し、今年からはDunlop 以外のメーカーも使用可能になりました!
となれば、
やはりレーシングシーンにおいて圧倒的地位を築いている
あのタイヤを試さないわけにはいきません!
スーパーコルサV3 120/70ZR17 SC1

SC1以外にSC2やSPという別のコンパウンドのものもありますので要注意!
最近は新しくV4も発売されているようですが、
信頼できる後輩から
「V4よりV3の方がフィーリングいいっすよ!」
という話を聞いたので、
それなら!ってことでV3を購入しました♪
(そのうちV3は買えなくなると思われるので、近々V4に切り替えざるを得なくなるとは思いますが)
そしてフロントのみV3に変えて走行した1本目のタイムが・・・
20秒683


Q5のベストタイムから0.5秒も早いやないかーーーい!!笑
しかもQ5で出したセッティングのままポン付けですよ?笑
V3に合わせてセッティングを出したら、もうコンマ数秒は縮められた可能性も?
ちなみにこのQ5はこの日下ろしたばかりの新品ですww
両者とも新品という完全イコールコンディションでここまで差があるなら、
JAGE杯は問答無用でV3一択となりそうです。
リアはQ5のままで不満ないので、とりあえずQ5で出場しますが、
Naps杯あたりではリアもV3もしくはV4を使っているかもしれませんね笑
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ではまた♪
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